目に見えない生物のことである。
一言で言えばどこにでもいる。森や海は微生物が多種で豊かであり、
都会及び、その室内にも少ないながらも生息している。
微生物を想像し易いのは食品の発酵である。例えば、こうじ菌、納豆菌及び酢酸菌の好気性微生物。
嫌気性微生物として、チーズ、バター、ヨーグルトなどの乳酸を生成する乳酸菌。
私たち人間や哺乳動物の腸内にいる大腸菌。
身体の外も中も、実は微生物だらけだと言える。
微生物は海や山などの自然の中だけではなく、家やビルの中にも微量ながら確かに存在し、
目には見えないが様々な種類の微生物達の拮抗し合うバランスは私たちの生活にそのまま影響する。
現代のように、人為的な外力によって微生物のバランスが崩れた人間はもとより、
山、海そして川は次々に問題が起こり始めた。
人も自然の一部であり、地球上すべてのものはフラクタルである。
その全てにおいて本来あるべきバランスを元来存在する筈の微生物の力を借りて取り直す必要があると考える。
微生物は、酸素が必要な好気性微生物と、酸素を必要としない嫌気性微生物に大きく分けられる。
酸素は地球上の化学物質の中では特に安定しない物質で、化学反応を起こしやすい物質である。
従い、好気性菌は酸素をエネルギーとするので嫌気性菌よりも有機物の分解のスピードが早い。
つまり分解型の好気性菌と、主に浄化型、合成型の嫌気性菌と言える。
例えば、西日本の汚水処理場では、好気性菌だけでは窒素除去が十分ではないため、
嫌気性の脱窒菌の作用力を借り、硝酸や亜硝酸を窒素ガスにする(生物学的脱窒処理)が行われている。
まだまだ私たちが理解できていない部分は多いが、様々な局面で適合する微生物の力を借りる研究及び実用化が進んでいる。
私たちウーユの扱う好気性微生物は「自然界の生態系を維持している天然好気性微生物群」で、消化分解する酵素及びそれら酸素を分泌する520種類の微生物により構成されている。
特質はその効果的有機分解にあり、SS除去及び活性汚泥早期形成(種菌として)には最高の効果を発揮し、COD・BODの削減に他に類を見ない成果をあげ ます。よって水質浄化、臭気除去に有効といえる。
混合培養法を採用しており、相互に適合したバクテリアと酵母との共存が、増殖能力を増大させる効果を持つことを利用したものである。その中でも最も代表的な細菌名は”Speroterius Nautau”という硝酸還元菌(硝化菌)でNitrobacter の一種の変性菌(生菌)である。
即ち、有機物を酸化分解して無機物に化していく好気性バクテリアであり、その分解能力、増殖力を通常菌より数倍も強力化させた新種である。
通常動物体及び人体へ害を与える細菌類の生殖力を上回る活力を有するため、皮膚面への消毒剤としても充分に活用できる。
ドイツ・スウェーデン・USA・韓国・タイ・シンガポール・マレーシア・インドネシアなどをはじめ、世界各国へ輸出されている。
周知のとおり、都市部の自然浄化装置(植物)は不足気味。
ならば外だけに頼らず室内でも浄化、循環を積極的に行ったらどうか。
その為には微生物の力が不可欠であるとの結論に至り、
私たちが追求するインテリアデザインの一つとして、5年以上研究を続けている。
私たちは室内の空気を、海風のような、山の空気のように爽やかでクリーンなものに近づけたい。
それは植物と微生物の健康的なバランスの構築によって一歩一歩近づいている。
そのバランスはそこで生活する我々人間と、ハーモニーを奏でる。
これは、次世代の室内環境を追及する私たちのビジョンだ。
現在ウーユでは、室内環境を整える微生物活用方法として、植物と微生物をセットにした植栽を始め、
施工時及び施工後の消臭、嫌気性菌の壁への塗布、業務用冷蔵庫の消臭、など
クライアントからも共感を頂き、活用の場は更に広がりを見せている。